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わが里の秋

  2018年8月17日

気が急けどはかどらぬ体でままならず猛暑の中にも盂蘭盆がくる

石塔に戯れるごと守るごと青蛙一匹居るこの世なり

あの世では若輩であらん盆仏祖父・父母・夫の面浮かびくる

極楽の余り風と亡き母言いき野山の風はいいねと客言う

戦争に負けたんですってと村の媼が声潜め言いしを盆来れば思う

穂を垂れつつ黄ばみくる早稲の田の面より生まれ来るなりわが里の秋は

紅紫で八重の木槿が隣家との境に咲けば声を掛け合う


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鰻の蒲焼

  2018年8月11日

祖父の世から継がれきて今も山に残るジキタリスは強く美しき花

裏山で「糊付け干ーせ」と梟鳴く平成人は何と聞くらむ

幾日も雨なき猛暑の木の下に日焼けの栗の毬が散らばる

朝露が草葉に降りず夏の虫ら潤いもたぬ鳴き声と思う

水飲まねば塩分摂らねばと思いいて鰻の蒲焼まだ食べていない

初盆が三軒ありぬ蝉しぐれする山懐の小さき村に

松葉牡丹・日照り草ともいうほどに猛暑にめげず涼し気に咲く 


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安良村

  2018年8月4日

暑き日の続く日にふとわさわさと出穂しているコシヒカリに驚く

フライパンで炒められいるよう私この熱さと蝉のジージーの音で

中学生の吹奏始まり眼つむれば熊野古道の風が吹き来る

石垣島に安良村(やすらむら)の跡が残るを見ぬ安良川あり安良岳ある

真ん中に穴ある大き石を指し便壺なりとガイドが言いぬ

但馬国出石安良(やすら)なるわが村と遥けき琉球と関わりやあらむ

安良人が四季の姿を見て暮らす但馬富士こと来日山なり


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木瓜の実

  2018年7月28日

子育て中のメスこうのとりが田畑の防獣ネットに絡まりし哀れ

十日間の入院治療とリハビリで雛待つ巣塔に帰りたる安堵

冷え麦茶を飲みつつ見れば草も木も日焼けしてどっと水欲しげなり

雷雲がむくむくと来しが夕べすぐ西日に取って返され消えぬ

この頃の夕焼けはいつも茜色猛暑を詫びている色なりや

夏の虫いつもと同じに鳴き出して猛暑に備える機能持つらし

花終われば忘れられし木瓜にグリーンのピンポン玉ほどの実が一つ生りぬ


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ああ、暑い!

  2018年7月21日

ああ、暑い!と言いふと見れば飛ぶも止まるもまこと品良きお歯黒蜻蛉

緑深き稲田の道を夏休み近き児童ら登校しゆく

窓の下をヨチヨチ歩くムクドリが横向きに顔を上げわれを見る

田も道もすぐ水に漬かり当分の行き来に使いし大き櫂が残る

茅葺の皺む板戸を母とわれで必死に押さえし台風の夜忘れぬ

留守の夫に代わりて村の出動に土嚢作りし豪雨の夜もありき

3・4年かけて根を張り鬼灯が花咲き実をつけ赤らむ今年

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